どんな能力が必要ですか?

Column No.16

 めっきり秋めいてきました。道行く人たちの衣服も夏の装いから寒さ除けの装いに変りました。気が付けば安眠を邪魔する蝉の鳴き声も鳴りを潜め、朝寝坊にはもってこいの季節です。最近では鳩のククーククーという忍び鳴く声が気になりますね。

 面接の際に質問されることはいくつかありますが、その中でもトップバッターは、仕事に活躍できる能力のことです。どんな適性のある方が活躍していますか?といった質問です。これについて簡単にご紹介します。

 第一に、どんな課題に対しても挑戦する意欲が高いこと。未経験の仕事でも、レベルの高い仕事に対しても、果敢に挑戦しやり遂げることです。これは自分の力だけでなく、先輩や上長の指導も得て、挑戦し、とにかくやり遂げようとする意欲をもつことが大事です。結果的に失敗しても何ら問題はありません。失敗して得られる教訓は何物にも代え難い宝です。

 続いて、好奇心が強いこと。何事にも関心をもって、知識を蓄えることです。文献を調べたり、新聞雑誌の記事を読んだり、専門家の話や仲間や先輩の指導を受けたりして、幅広く頭の中に情報を蓄積することです。仕事に直結する情報は無論のこと、関連の薄い分野のことでも、何についても好奇心をもって、興味をもって知ろうとすることです。

 最後に、コミュニケーション力です。アウトプットは文書や映像ということもありますが、基礎になる情報や課題の把握にはどうしても他との情報交換が必須です。特にお客さまのニーズの把握や提案内容の説明、説得にはコミュニケーションは欠かせません。極端にいえば、コミュニケーションが上手なら何でも成し遂げられるといっても過言ではないでしょう。ただし、コミュニケーションには、自身が蓄えている情報の質と量が勝負の分かれ目になります。これが豊富であれば、コミュニケーションは大きな武器になります。

 必要な能力はたくさんありますが、挑戦心、好奇心、コミュニケーション力が最重要な能力です。これらを実現するには、「意欲」が大事になります。どんなことにも意欲持つことが、これらを支える基盤になります。

 また、こうした能力は、わが社の業務のみに必要ということではなく、どんな仕事にも同じように重要なものです。このようなことを頭の隅において、これらをより一層強化していこうと考えると良いですね。

2021年10月20日

■本コラムを執筆したのは

株式会社ソフテス 取締役会長 鈴木忠雄
名古屋工業大学経営工学科を卒業後、川崎重工業(株)に入社。1972年にヤマハ発動機(株)へ移り、技術管理部長や舟艇事業部長を歴任。1997年に(株)ソフテス設立に参画し、2000年より代表取締役社長、のちに会長に就任。著書『経営改革のためのERP導入』で「ユーザダイレクト方式」を提唱し、経営・業務に根差したデータ活用の重要性を説き、企業経営の未来を見据えた活動を続けている。

■本コラムを執筆したのは

株式会社 ソフテス 取締役会長 鈴木忠雄

名古屋工業大学経営工学科を卒業後、川崎重工業(株)に入社。1972年にヤマハ発動機(株)へ移り、技術管理部長や舟艇事業部長を歴任。1997年に(株)ソフテス設立に参画し、2000年より代表取締役社長、のちに会長に就任。著書『経営改革のためのERP導入』で「ユーザダイレクト方式」を提唱し、経営・業務に根差したデータ活用の重要性を説き、企業経営の未来を見据えた活動を続けている。