「BW導入済み企業におけるBOの活用」技術をご紹介します。
この技術はBW上の既存のプログラムやデータをBOの優れた機能から利用可能にします。
今回は、BusinessObjects Enterprise Integration For SAP Solutionを使ってBW内の既存のデータをBO上で表示させてみましょう。
BI(一般用語): Business intelligenceの略。データから新たな情報を得る行為。
BI(SAP製品): BW→BI→BWと変化を遂げ、現在はBWという名前です。
BW: SAP Business Information Warehouse。歴史の長い製品でデータウェアハウスの機能を担います。
BO: SAP BusinessObjects。レポーティングと分析の機能が優れています。
まず、BOの優れた機能を確認しておきます。 BOはBIツールと呼ばれるデータ分析ソフトです。ユーザがデータから情報を得るのに使います。 一般的に、データ分析ソフトには以下の機能が要求されます。
(1) データの収集
(2) データの見やすい表示
(3) データの様々な条件での集計・並べ替え
BOの長所は表1の通りです。この長所は図1の構造で実現しています。
| for業務ユーザー |
・ユニバース(後述)をもとに、業務ユーザーでも自らレポートを作成・変更することが可能 ・多彩なフロントエンドツールで、あらゆる情報活用シーンで使える |
|---|---|
| forシステム技術者 |
・ユニバース(後述)によるデータのユーザー開放により、レポート作成負荷を大幅削減 ・全てのフロントエンド製品に対して共通のセキュリティ・コンテンツ・データ管理 |

図1 BOの構造(データウェアハウスにBWを使用した場合)
業務ユーザはUniverseからのデータを分析します。その際、図1の様に様々なツールを使います。 それぞれのツールは多機能ですが、表2の様な特徴的な機能を持ちます。
| Xcelsius |
Excelのデータを視覚化するツールです。
事前に用意された部品を組み合わせて、Excelのデータを下図の様に視覚化可能です。
下図はFlashですので動きます。クリックしてみてください。
|
|---|---|
| BO Explorer |
BO Explorerは自由分析ツールです。
データの傾向を視覚的に把握し、気になる部分を拡大して更に分析等が行えます。
一般的に、データから情報を得るには仮説に基づき分析の視点を変えながら
データの集計・確認を繰り返し行う必要が有ります。BO Explorerではこの操作を直感的に
素早く行えます。![]() |
| LiveOffice | LiveOfficeはBIツールをMicrosoft Officeの文書に埋め込むツールです。 例えば、『PowerPointの文書にUniverseからのデータを埋め込んでおき、プレゼンテーションの前日に最新データに更新』等の運用が行えます。 |
| WebIntelligence | WebIntelligenceはWEBブラウザ上で動作するレポーティングツールです。 |
| Crystal Reports | Crystal Reportsは精緻な帳票を定義するツールです。 |




図2 BExアナライザとBO Explorerの操作比較
ここまでBOの特徴を確認してきました。 既にBWによる分析環境をお持ちの読者の方もいらっしゃると思いますが、 いかがだったでしょうか。 このレポートを読み始めた時には「BWが有るからBOは不要」と考えていたけど 「BOのフロントエンドツールは使いたい」に変わった方もいらっしゃるかもしれませんね。 それではここで、既存のBWを利用しつつBOを新規導入するケースを仮定して考えてみましょう。
ケースの仮定:
① 既存のBWはSAP ERPをデータ源とした分析環境(図3 水色部分)
② この分析環境、特に店舗損益レポートによる分析は販売戦略決定に不可欠
③ 今までに多額の費用をかけた結果、安定した動作と評価を得ている

図3 既存のBWを新規のBOに継承する
既存のBWとは逆に、新規導入するのがBO(図3 桃色部分)です。 ユーザは前述のBOのフロントエンドツールにより視覚化された新しい分析環境を手に入れます。 次に、図3 桃色部分の点線部分に注目してください。 既存環境(水色部分)のオブジェクトがそのままの形でBO環境に取り込まれています。
これはBWの資産がそのままBOで使える事を表しており、BW導入済みの企業におけるBO活用の鍵となる技術です。 この技術をBusinessObjects Enterprise Integration For SAP Solutionsと言います。
既存のBWと新規のBOについて理解しました。それでは次にBWとBOを接続するソリューションを見てみましょう。 名前は『BusinessObjects Enterprise Integration For SAP Solutions』といいます。
これはSAP BW内のデータをBOのデータとして利用可能にするソフトです。 このソフトはSAP BWの様々な形式のデータ源を単体でBOから参照する事を可能にし、またSAP BW内部の仕組みをBO側が意識する必要がありません。 新規導入するBO上で既存のBW内のデータ源を用いたレポートを表示させてみましょう。
BusinessObjects Enterprise Integration For SAP Solutionsの導入が終わりました。 BW内のデータ源・レポートがBO上で利用可能な事を確認しましょう。 BOからBW側を見ると図4の様に表示されます。 見た目が違いますが、BW側の定義がBOから参照されている事に注目して下さい。
| BW | BWをBOから参照した所 | ||
|---|---|---|---|
| ①データ源 |
キューブ
|
→ |
ユニバース
|
| ②レポート |
BExクエリ
|
→ |
BO Explorer
|
BW上の資産移行に掛かる費用のせいでBO導入を諦める必要は有りません。
今回のレポートでは以下をご説明しました。
(1) 既存のBW上のプログラムやデータをBOから利用可能です
(2) BOでは新しい分析ツールを使った恩恵を受けることが出来ます
ソフトウェアは資産です。 しかし、だからと言って最新のユーザインタフェースを諦める必要は有りません。
ここにソリューションがあります。
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