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ソフテスコラム

第96回「トランプ」

暑さ寒さも彼岸までとは言いますが、まだまだ北西の風は強く街ゆく人々は分厚いコートに首をすぼめて行き交います。花の少ない季節、それを補うようにお多福南天(オタフクナンテン)が全身を真っ赤に染めてひとり頑張っています。また、屋内では久しぶりに出会った孫たちが歓声を上げながら遊具や積み上げた布団を相手に所狭しと家中を駆け回り、ひたいに汗しています。

 

 

 

そんな時期、海の向こうのアメリカでは第45代の大統領にドナルド・トランプ氏が就任し、強烈な個性で次々に強烈なメッセージを発信し、その存在感を発揮しています。今世界はグローバリズムの掛け声とともにビジネスも金融も技術も情報も国境を越えて広がり、地球規模の成長を果たし留まることを知りません。活力あふれる世界に君臨し、活躍する階層は日ごとに富を蓄積し、他との格差を拡大しています。その結果、世界の1%の人々が世界の富の50%を保有し、残りの50%の富を99%の人で分かち合っているそうです。ドナルド・トランプ大統領は、こうした潮流に押し込められ恵まれなくなってしまったかつての中産階級の人たちの期待を担って登場しました。それがアメリカファーストの政策であり、“MAKE AMERICA GREAT AGAIN”のメッセージです。

 

日本においてはどうでしょうか?正規社員と非正規社員との所得格差、地方と中央の経済の格差、人件費の安い地域へどんどん進出する工場、そこで作られた商品を低賃金で雇用された社員に販売させ膨大な富を手にする。富める者はその富を拡張すべくあらゆる努力をしています。日本においても格差は大きく広がりつつあり深刻度を増しています。一億総中産階級と唄われた1970年代、誰もが豊かな生活と伝統的文化を楽しむ世界はどこへいってしまったのでしょうか?結婚することも容易ではない若者が街にあふれ、年末年始もかつての様な正月の風景はありません。誰がこんな日本にしてしまったのでしょうか?国政の場で言葉尻を捉えて、言った言わないの論争を繰り広げてる為政者たちには、こうなってしまった日本を解決していこうという気迫も、能力も持ち合わせていないように思われます。

 

あなたが日本のトランプさんだったら、どんな施策を発信しますか?まずは、派遣を即刻禁止する。JR各社は旧来の地方路線を旧来通り普及させて、利用客が少ない路線は全て無料化する。大学は全て地方に移転し、人口に反比例した定員とする。本気で取り組めば容易なことです。どこに焦点をあてて考えるかということだけのような気がします。狭い国土を隅々まで生かして、国民が平和でゆったりした日常を過ごせる世界を構築することこそこれからの政策ではないでしょうか?そうした世界を再生するノウハウを恵まれない国々にもたらしていくことこそ先進国の使命です。

富を抱え込む階層に媚びる政策、媚びるメッセージしか出せないマスコミやインテリジェンス。そんな集団があちこちでトランプ騒動をネタにチャチャを入れています。皆、本音で会話してみたいものですね。

 

2017年2月28日 株式会社ソフテス 取締役会長 鈴木 忠雄

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