先日6月7日に成立した日本版SOX法(金融商品取引法)ですが、具体的な対応は何が必要でしょうか?求められるのは内部統制強化です。監査の実施基準は 10月くらいに出されそうですが、その前に当コラムではSAP社R/3を使用した場合において以下3つに分けて対策を考えて見ましょう。
① IT全般統制対策
プログラムの開発・運用プロセス、アクセス制御に対する内部統制を求められますが、R/3を使用している場合、標準機能に関してプログラム仕様書はいりません。ただ、業務カスタマイズ・マスタの設定、変更のプロセス制御および関連書類は必要です。具体的には各業務トランザクションへの権限設定(ロール)、入力値の設定(代入・チェック・ルール、与信設定など)、項目制御(各項目ステータス、トランザクションバリアントなど)など、プロセスフローに従って設定を統一化しましょう。せっかくの機能もバラバラであれば内部統制にはなりません。また検索ヘルプなど閲覧値の絞込みまで考えると追加開発も見越す必要があります。
② IT業務処理統制
業務プロセスの一部を構成する情報システムを明確にする必要がありますので業務プロセスを実務とシステムの連携がわかるようにフローを書きましょう。この時にリスクを評価しながら作ってください。R/3内部のデータであれば統合しており、途中変更等できず、マスタ履歴管理部分は問題ありませんが、アドオン開発した場合のアドオンデータ管理やインターフェースデータ、作業者のマニュアル対応部分は恣意性が入る部分なのでリスクとして認識、運用フローでヘッジする必要があります。
③ 内部統制の文書管理
業務プロセスフロー、設定資料、追加開発の仕様書など作成する必要があります。この中で最も重いのは業務プロセスフローの見直しです。これは1.2に関わる最重要作業です。外部ノウハウを使うとしても自社フローの洗い出しは基本的にはユーザサイドの負担です。またフローを適切に実施するための社内ルールの徹底も必要です。
法律適用は2008年3月開始ですので、対策を早めに行うことをお勧めします。
2006.7.14 沖









